12kg:コレクターは止まれない
僕はアプリで女性と知り合っている。
この書き出しで始まるのは2度目だ。
1度目は自分でもひくぐらいの純愛を謳った作品だったと思う。
だからこそ2度目となる今回は私の苦悩を叫ぼう。
『わからないことはすぐに調べなさい。』
親、先生、上司達と、人生の大先輩達から表現は違えど、こんな感じのことをよく言われてきた。
29歳にもなると、さすがに身についているが、私はもしかしたら普通じゃないのかもしれない。
情報収集。
これは異性との連絡において、、、
いや、情報格差という言葉がある現代では、情報をいかに速く、的確に集めるかは死活問題である。
遺伝子を残すためにも、社会を生き抜くためにも、私はなんでも調べる。
自慢のiPhone8は異性とのデート時以外は常に左手にある。(このことから、常々左手にUSBポートを新設したほうがいいのではと考えている。)
異性と連絡をとっていると、読書、音楽、食事のジャンルで話を進めることが多いのだが、まだまだ知らない本、作者、歌手、お店、食べ物等が襲いかかってくる。
しかし、今は辞書や雑誌をめくる時代ではなく、スマホ一つでネット世界を巡ることができるのだ!!!
『Hey,siri ○○駅のイタリアンを教えてくれ!』
で探すことは容易だ。
食べログでも一発だ。
スムーズに行くと、5分後には電話予約が終わっていてもおかしくない。
デートプランも相手の希望に合わせて、バンバン作る。
しかし、いるのだ。
『調べんの早過ぎ。お前ちょっとひくわ。がっつきすぎ!』
というヤツが、、、
『Why Japanese people Why? 報告と料理の提供は速ければ早いほどいいんじゃないのか!?』
と叫びたくなる。
また相手の最寄駅周辺を指定された場合なんかでも、
『一度もきたことないのに何でそんなに詳しいんですか??Σ(゚д゚lll)』
みたいなね、、、
『ネットの力なめんなよ!!』
って思いながらも、
『お会いできることが楽しみで全力で調べちゃいました(>_<)テヘペロ』
って返すけど、あー何だかなって感じになることもしばしば。
ここまで書いて、わかりました。
わかってしまいました。
出る杭だったんだなと。
まだ時代がオレに追いついてないんだなと。
iPhone歴9年のスマホ指を持つオレの打ち込み力、修造バリの出会いへの熱量!!!
まだ世の中はアナログから抜けきれないんだなと。
つまり、オレ、いや、私にはsiriしかいないんだと!
あかんかったーーー!!!